インドから持ち帰った「希望の種」
インドの旅から戻った私は、ゆっくりと日常に戻っていきました。
何かが劇的に変わったわけではありません。けれど、心の奥深くには確かに“何か”が芽生えていたのを感じていたのです。
それまでの私は、失ったものばかりを数えていました。
「どうして私ばかり苦しい思いをするんだろう」
けれど、インドから帰ってきた私は少しずつこう思えるようになりました。
「離婚は、私の人生をやり直すチャンスなのかもしれない」
「私の幸せは、誰かに決められるものじゃない」
そう思える日が少しずつ増えていったのです。
インドで感じた“今を大切に生きること”や、“心の豊かさ”は、旅の記憶ではなく、生き方として私の中に根付き始めていました。
心と体をリセットする「毎日の習慣」
まず私が取りかかったのは、「自分のケア」でした。
誰かのためじゃなく、自分のために、心と体を丁寧に扱ってみる。
それは、これまでの人生であまりしてこなかったことです。
体のために取り入れたこと:
- 毎日のウォーキング(30〜60分)
- 栄養バランスを意識した食事
- 鍼治療での定期的なメンテナンス
心のために意識したこと:
- サウナやお風呂でのデトックス
- 読書・映画などの“趣味の時間”
- 公園や海など、自然に触れる時間を持つこと
特別なことではないけれど、当たり前のことを“丁寧に”行う。
そんな暮らしを続けるうちに、少しずつ気持ちが整い、鏡に映る自分にも「大丈夫」と声をかけられるようになりました。
久しぶりに服を選ぶ時間が楽しいと感じられたとき、私はやっと「自分を取り戻し始めた」と思えたのです。
自立への意志が芽生えた瞬間
心と体が整ってくると、自然と“働くこと”への意欲も戻ってきました。
これまで私は、元夫にどこか依存していたのだと気づかされました。
経済的にも精神的にも、どこかで「守ってもらうこと」を当たり前にしていたのです。
「これからは、自分の力で人生を立て直したい」
そう思った私は、ずっと手を止めていたライターの仕事を再開しました。
昼間は自分のために時間を使い、夜は文章と向き合う。
ひとつひとつの積み重ねが、確かな「自信」になっていきました。
誰かと“つながる勇気”が芽生えたとき
見た目や心の状態が少しずつ整ってくると、不思議と“人とのつながり”にも興味が持てるようになってきました。
とはいえ、「また深く傷つくのが怖い」という気持ちは、まだ心の奥に根を張っていました。
それでも、友人に誘われて参加した小さな食事会で、誰かと笑い合ったり、ちょっとした会話を交わすうちに、ふと気づいたのです。
「こうして誰かと同じ時間を過ごすのって、悪くないかもしれないな」
まだ“誰かを信じたい”とまで思えてはいないけれど、“人と関わること”への恐れが少し和らいだ瞬間でした。
無理に頑張らなくても、ゆっくり歩み寄っていけばいい。そう思えるようになったことが、私の中では大きな一歩でした。
導かれた不思議な出会い
そんなある日、ひとりの男性と出会いました。
初対面なのに、気を使わない自然な会話。まるでありのままの自分を包み込んでくれるような安心感がありました。
「この人、何かが違う――」
まだはっきりとした関係性があるわけではないけれど、この出会いが、私の人生に大きな意味をもたらすことになる予感だけは、確かにありました。
「ツインレイ」――
その言葉を知ったのは、もう少し後のこと。
でもこの出会いが、私の“魂の目覚め”へとつながる、はじまりだったのです。
🌙 次回予告
次回は、私がスピリチュアルに目覚めるストーリーです。惹かれ合ったツインレイからの突然の拒絶。再び訪れた絶望の中で、魂の目覚めへとつながる試練が始まるのです――。
コメント